潰瘍性大腸炎は「炎症性腸疾患」「難治性疾患」とも言われ、2015年の疫学データによると、約22万人の患者数がいると報告されており、比較的若い層にみられる疾患です。
厚生労働省の診療ガイドラインでは、「原因不明で完治しない病気」「一生薬を飲み続けなければならない」と記載されています。
しかし、当院に来られる潰瘍性大腸炎の方は薬を減らすことに成功したり、寛解期を維持できている方は多いです。
▼患者様の声
科学では原因不明と言われていますが、東洋医学的には潰瘍性大腸炎になりやすい人の特徴や悪化する原因がはっきりとしています。
とはいっても、「本当に東洋医学で良くなるの?」そう思う方もいるかもしれません。
そこで今回は、東洋医学の観点から潰瘍性大腸炎を悪化させる6大原因を徹底解説していきます。
ご自身に当てはまるかチェックしてみて下さい。
▼動画版はこちら
潰瘍性大腸炎が悪化する原因6選
当院の統計では潰瘍性大腸炎が悪化する原因は下記の6つです。
- 中途覚醒
- 噛み締め
- 月経トラブル
- 過労
- 鼻炎や皮膚炎
- 末端冷え性
それぞれ解説していきます!
中途覚醒
人間の体は寝ている間に回復と修復がおこなわれます。
中途覚醒により睡眠の質が悪くなると、大腸の炎症を鎮めていくことができません。
中途覚醒の原因と改善策はこちらをご覧ください。
噛み締め
噛みしめは体が緊張しているサインです。
腸が緊張(収縮)して便秘を引き起こしたり、炎症を悪化させる要因となります。
また、先ほどお伝えした中途覚醒の原因は噛み締めによるものも多いですね。
月経トラブル
これは女性に限ったことですが、潰瘍性大腸炎(女性の方)を施術していると月経時に症状が悪化しているケースが多いです。
腸は血によって栄養されており、腸の運動にも血の循環は不可欠です。
下のように「細絡」という血行不良のサインがあったり、月経痛が酷いようであれば潰瘍性大腸炎も悪化する傾向にあります。
足に糸ミミズ状の血管が浮きでていませんか?これは細絡といって血行不良が起きているサインとなります。細絡がある方は首肩こり、頭痛、体が重く疲れが取れない、月経痛、不眠、更年期症状が重くなる可能性が高いです。対策は内ももを伸ばす、ワイドスクワット、三陰交を温めて血流を良くしましょう👍 pic.twitter.com/lBSQ1zCBIb
— 久保和也│押上クボ鍼灸院 (@kubo_tubo) December 12, 2023
過労
潰瘍性大腸炎の方に発症した経緯を聞くと、必ずと言って良いほど仕事がハードな時期が多いです。
消化器系(胃腸など)はストレスや疲労に弱いため、炎症を悪化させる要因となります。
鼻炎や皮膚炎
東洋医学的には、大腸と肺は表裏関係と言って互いに助け合う臓腑と考えます。
潰瘍性大腸炎を発症する方のほとんどは、体質的に「肺虚」といって呼吸器系が弱い方が多いです。
呼吸器とは鼻喉、気管支、肺などの空気に触れる部分を指します。また、皮膚も空気に触れて外敵から身を守るように、呼吸器系の一部と考えるのが東洋医学です。
そのため、肺虚(呼吸器系が弱い体質)の方は以下の症状がでてきます。
- アレルギー性鼻炎がある
- 小児喘息やアトピーの経験がある
- 蕁麻疹や湿疹ができやすい
- 背中に渦を巻いた毛が生えている
- 寝汗がひどい
- 幼い頃、風邪をひきやすかった
- 便秘
- 朝が苦手
- 早朝覚醒
- 乗り物酔いをしやすい
- 人にすごく気を使う
中でも鼻炎や皮膚炎など慢性炎症がある場合は、潰瘍性大腸炎も悪化する傾向にあります。
末端冷え性
末端冷え性は隅々まで血を送れていないか、お腹が冷えて末端に血を運ぶことができないことで起こります。
潰瘍性大腸炎の方は末端冷え性やお腹の冷えが酷い方が多いです。
冷えは血液循環を悪くする要因ですし、お腹周りの冷えは腸にとって悪影響となります。
寛解期を維持するためには
潰瘍性大腸炎を改善するためには、大腸以外の症状をとることや体質改善をおこなうことが重要となります。
なぜなら、人間の体が使えるエネルギーには限りがあるため、その他の症状が多いと大腸の炎症を鎮めるためにエネルギーを使えなくなってしまいますし、体質が関係して潰瘍性大腸炎になりやすい体になってしまうわけです。
もしあなたが、今日お伝えした6つのどれかに1つでも当てはまるのであれば、薬以外の治療をおこなうことが必須となります。
潰瘍性大腸炎の鍼灸治療
当院では潰瘍性大腸炎を悪化させる要因を「四診法」をもとに判断していきます。
- 望診:患者全体を観察。舌診、顔色、体型など
- 聞診:音声、におい、呼吸音など
- 問診:既往歴、自覚症状、生活習慣など
- 切診:直接身体に触れ診察。脈、腹、皮膚など
これまでの症例では、潰瘍性大腸炎は体質を把握し大腸以外の症状を取り除けば必ず良くなっていく疾患です。
- もう良くならないと諦めている
- 一生苦痛と付き合っていかないといけない
- 毎日不安で生きている
そんな方は当院にご相談ください。